<ニュース1週間>日米密約「あった」/文京区長、首長で初の育休/茨城空港が開港(毎日新聞)

 今週(3月6日〜12日)のニュースをまとめた。

【日米密約問題】外務省調査報告書の全文

 ◇日米密約「あった」

 日米両政府の四つの外交「密約」を検証していた外務省の有識者委員会(座長・北岡伸一東大教授)は9日、報告書をまとめ、岡田克也外相に提出した。報告書は、1960年の日米安保条約改定時に「核搭載艦船の寄港・通過」を事前協議の対象外とする密約があったと指摘される問題について、日米間に「暗黙の合意」があったとして、「広義の密約」と結論づけた。「朝鮮半島有事の戦闘作戦行動」「沖縄返還時の原状回復補償費の肩代わり」密約を合わせて三つの密約を認めた。

 ◇殺人などで時効廃止へ

 政府は12日、殺人など凶悪重大事件の公訴時効を見直す刑事訴訟法改正案を閣議決定した。公訴時効制度の見直しは05年の改正以来5年ぶり。未解決事件の被害者遺族の強い要望を受け、殺人など一部の罪で時効を廃止する内容で、刑事政策の転換となる。見直しは人を死亡させた犯罪が対象。殺人や強盗殺人など法定上限が死刑に当たる罪は時効を廃止し、傷害致死や危険運転致死、自動車運転過失致死などその他の罪は現行期間の倍に延長する。過去に発生した事件でも改正法の施行までに時効が完成していなければ適用対象となる。

 ◇文京区長、首長で初の育休

 東京都文京区の成沢広修(なりさわ・ひろのぶ)区長(44)が第1子誕生を受け、4月3〜15日の約2週間、「育児休暇」を取ると区議会などに報告していたことが分かった。区長の育児休暇は制度化していないが、率先して取得することで「男性の育児」への理解を求めたいという。厚生労働省は「自治体首長の育児休暇取得は聞いたことがない」としており、男女合わせて自治体首長では初めてとみられる。文京区ではこれまで男性職員が育児休暇をとった例もなかった。男性の首長や政治家の育児休暇は、海外では英国のブレア前首相が00年、第4子の誕生時に2週間取って話題になった。

 ◇茨城空港が開港

 国内98カ所目の空港となる茨城空港(茨城県小美玉市)が11日、航空自衛隊百里基地との共用飛行場として開港した。同空港は羽田や成田とすみ分け、格安航空会社(LCC)の拠点となる「首都圏第3空港」を目指すが、定期便は韓国・アシアナ航空のソウル便とスカイマークの神戸便がそれぞれ1日1往復するのみ。アクセス整備も追いつかず、需要拡大が不安視されている。

 ◇経団連、企業・団体献金やめます

 日本経団連の御手洗冨士夫会長は8日、企業・団体献金への組織的な関与を中止する方針を正式に発表した。政治献金の目安として、会員企業などに提示してきた民主、自民両党に関する採点方式による政策評価を今年からやめる。昨夏の政権交代を機に「硬直的で時代の変化に十分対応していない」(御手洗会長)と判断した。08年の献金額は自民党約27億円、民主党1億円余りだった。

 ◇B型肝炎訴訟、初の和解勧告

 集団予防接種で注射器が使い回されたことが原因でB型肝炎ウイルスに感染したとして、患者ら57人(うち3人死亡)が国に総額19億9650万円の損害賠償を求めた「B型肝炎北海道訴訟」で、札幌地裁(中山幾次郎裁判長)は12日、原告・被告双方に和解を勧告した。札幌も含め全国10地裁で係争中のB型肝炎訴訟で、和解が勧告されたのは初めて。今後は問題の早期解決に向け、国側が和解のテーブルに着くかどうかが焦点になる。

 ◇佐渡のトキ襲われ9羽死ぬ

 環境省は10日、新潟県佐渡市の佐渡トキ保護センターで、国の特別天然記念物のトキ9羽が死んだと発表した。被害にあったのは、今秋の放鳥前に飛翔(ひしょう)や餌を取る訓練をする施設「順化ケージ」内で訓練中の11羽のうちの9羽。3回目の放鳥に向けて訓練中のもので、今後の野生復帰計画への影響が懸念される。環境省は11日、施設内に残された足跡から、襲った小動物はイタチ科のテンと判明したと発表した。

 ◇シー・シェパードのメンバーを逮捕

 南極海の調査捕鯨船の監視船「第2昭南丸」(712トン)に反捕鯨団体「シー・シェパード(SS)」のメンバーの男が不法侵入した問題で、船員法に基づき男を保護した同船は12日早朝、日本の領海に入った。午前11時ごろ東京・晴海に入港し、海上保安庁はニュージーランド人のピーター・ベスーン容疑者(44)を艦船侵入容疑で逮捕した。

 ◇iPS細胞で「腸」作成

 さまざまな細胞に分化できる人工多能性幹細胞(iPS細胞)から腸を作り出すことに、奈良県立医大(奈良県橿原市)の中島祥介(よしゆき)教授(消化器外科)らの研究グループがマウスを使った実験で成功した。これまでは平面的なシート状のものしかなかったが、管状の立体的な腸を作ったのは世界初という。患者本人の細胞から臓器を再生させ、拒絶反応なく体内に移植する再生医療や移植医療への応用が期待される。

 ◇北野武監督に仏芸術文化勲章

 フランス文化省は9日、映画監督でタレントの北野武さん(63)に、同国の芸術文化勲章の最高章コマンドール章を授与すると発表した。同日、ミッテラン文化相から授与された。フランスの芸術文化勲章は3段階あり、コマンドールは最上位の勲章。

 ◇アカデミー賞「ハート・ロッカー」が6冠

 第82回アカデミー賞(映画芸術科学アカデミー主催)の授賞式が7日(日本時間8日)、米ロサンゼルスであり、「ハート・ロッカー」が作品賞を獲得した。イラク戦争の現場で爆発物を処理する米兵を描いた作品で、キャスリン・ビグロー監督(58)が女性として監督賞を初受賞。「ハート・ロッカー」は他の賞と合わせて6冠を制し、3冠にとどまった「アバター」を上回った。「アバター」はビグロー監督の元夫ジェームズ・キャメロン監督(55)の作品。また長編ドキュメンタリー賞は日本のイルカ漁を告発した米映画「ザ・コーヴ」が受賞した。

 ◇「JAYWALK」のボーカリスト逮捕

 東京都港区で覚せい剤を所持していたとして、バンド「JAYWALK」のボーカリスト、中村耕一容疑者(59)が9日未明、覚せい剤取締法違反(所持)容疑で警視庁麻布署に現行犯逮捕されていたことが分かった。麻布署は使用の有無や入手先を捜査している。JAYWALKは1980年に結成され、91年に発売した「何も言えなくて…夏」がミリオンセラーになった。

 ◇G1最多タイのウオッカ引退

 日本中央競馬会(JRA)は7日、中央競馬でG1最多タイとなる7勝を挙げたウオッカ=牝6歳、角居勝彦厩舎(きゅうしゃ)=の引退を発表した。4日にドバイ(アラブ首長国連邦)で行われたレースで8着に敗れた後、鼻出血が判明。角居調教師と谷水雄三オーナーで話し合い、引退レースだった27日のドバイ・ワールドカップは出走させずに引退することを決めた。

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